七夕
織姫と彦星は年1で川を渡り会うのをやめた。
親の言いつけを守り続けるのもクソだし
機織りも牛飼もそもそもほどほどでいい
2人の人生だし
誰かに決められてたまるかという思いが
年々積もり積もっていたのだ。
天の川の河口で合流し
グーフィーに割れる綺麗な星の波を
2人で心ゆくまでシェアした。
つまらない日より
楽しい日が多い方がいい
大好きな人とならなおさらだ。
今まで誰の目を気にして言いつけを守ってたんだうね?
織姫が笑顔で言う。
だがらよ、牛飼だるかったわあ
彦星が前髪を直しながら応える。
たわいない会話をしながら2人は海に浮かぶ
なんか下界じゃ
短冊に願い書いてぶら下げてるらしいよ笑
ヒゲを触りながら半笑いの彦星。
夢は行動することでしか叶わないのにね
てか、ヒゲ似合うね
ヒゲを触ろうと手をのばす織姫。
ささの葉さらさら
のきばにゆれる
お星さまきらきら
空から見てる
300億光年先で
今始まったばかりのおとぎ話。