柳に風
暴風雨の翌朝
サイクリングコースにある木が折れて
道路にはみ出していた。
あんなに真っ直ぐ立っていたのに…
木をよけ、そのまま走り続け河川敷に出る。
そこには何事も無かったかの様な涼しい顔で
枝垂れ柳がぬるい風にゆれていた。
んだよなあ、やわらかさだよなあ
到底敵わない力の前では
真っ向勝負やもがくのではなく
脱力しさらりとかわしてあしらい
逆らわず受け流すのが1番なのだ。
俺は枝垂れ柳にそれを学んだ。
なら、枝垂れ柳は誰に教わったんだ?
つよく、しなやかに生きることを。