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      合計

      海へ還ろう

      ヒロシマ

      ヒロシマ

      原爆ドームで待ち合わせ。

       

      広島はむちゃくちゃ渋滞していて

      さらに路面電車が走っていて

      今までしばらく四国の海沿いばかり運転していたのでストレスを感じていた。

      曲がり損ねて同じ場所を2回ほど通過すると

      待ち合わせ場所に向かう彼女が見えた。

      車を左に寄せて声をかける

       

      こんにちは〜あの〜はじめまして

      お姉さん綺麗ですね〜

       

      え!のむをじゃん!

      久しぶり!とりあえず乗るね!

       

      近くの駐車場に車を止めて

      ハンバーガーやら

      お酒やらをごちそうになり

      オープンしたての店から祝花を2本ちょうだいして気ままに平和公園付近の川沿いを散歩。

       

      ねえ、あっちにさ

      私のお気に入りの芝生あるから

      そこでお昼寝しよーよ!

       

      なんだ、そのお洒落な誘い文句

      "お気に入りの芝生"って。

       

      橋を渡りながら原爆ドームを見る。

       

      ねえ、平和ってなんだと思う?

       

      ん〜、脅かさず脅かされずじゃないかなあ

       

      と俺が応えると

       

      のむをらしいね!さあ、ついたよ!

       

      俺たちは芝生に2人で寝そべり

      ほろ酔いの俺は旅の話をした。

       

      淡路島あたりから言ったこと全部叶うんだよね

       

      え〜例えば?

       

      ヒッチハイカー現れたり

      めしや探してたらめしや出て来たり

      ヒッチハイカーの願い叶えたり…

       

      んじゃ今なんか叶えてみてよ

      平和な願いがいいなあ〜

       

      OK!まかせろ

      んじゃあ、そろそろ俺がとんでもなく

      可愛くて美人にキスされますように!

      芝生の上で!

       

      もう!笑 って笑いながら

      彼女はすぐキスしてくれた、何度も。

       

      ほらなあ、叶ったろ?

      それにほんのちょっと世界が平和になった。

       

      たしかに〜

      私のおかげもあるけどね!

       

      ありがとう

      おかげさまで今日は一段と平和です🕊️

       

       

       

       

       

      相手に期待する前に自分が備えよ。

      相手に期待する前に自分が備えよ。

      という事で

      大好きなスケート

      大好きなサーフィン

      大好きな食事…。

      そしてもう一つ人生に欠かせない

      俺が大好きなもの…。

       

      そう、美人。

      そう、可愛い子。

      女の子!

       

      あたりまえのことだが

      あたりまえなことが1番大切。

      好きなものを好きと言える奴が強い。

      そして女の子たちもそんな俺が好き。

      実際モテるしな。

       

      好きなのに好きじゃないふりしたり

      すけべなこと考えてるのに

      そんなつもりはございません。

      みたいなのはダメ。

      堂々としてたらええねん。

      素直が1番。

       

      女の子に下心使う暇あったら

      自分がどれだけ男らしくあれるかに

      気を使うべき。

       

      サーフィンでも同じだと思う。

      サーファーは海を口説きに海に向かう。

       

      入る前に俺は必ず一言海に言う

       

      おはよう、今日も綺麗だね!

       

      しかも、心から言うのが大切。

       

      どんな状況でもだ。

      コンディションが悪かろうが。

       

      下手で自信ない奴ほど

      海に来てから言い訳を並べる。

       

      昨日飲みすぎただの

      海に入るのが1ヶ月ぶりだの

       

      自信のない奴に口説かれる海の気持ちになってみろよ。

       

      そんな奴にいい波をくれるか?

       

      海のコンディションはどうにもならないが

      自分のコンディションは自分次第だ。

       

      とか半分本気、半分冗談な脳内雑談をしながら

      ふと今から美人に会いに行く自分のコンディションが気になりルームミラーで自分を確認すると口髭は伸びっぱなしだし2.3日風呂にも入ってない自分に気がつく。

       

      あ〜これじゃキスした時に

      ヒゲが痛いかも知れないなあ。

      しかも、身体は海くさい。

       

      銭湯に向かった。

       

      平日の朝から銭湯の中はだいぶ賑わっていた。

       

      久々の温かいシャワーは最高だったし

      水圧も完璧。

      ついでに正面の鏡に写る自分の裸も完璧だ。

      シャンプーをしてる時に見えるパドル筋が

      俺は個人的に好きだ。

       

      剃り残しがない様に口周りだけ

      綺麗にヒゲを剃り

       

      よし、これでキスしてもらえるぞ💋

       

      と根拠のない自信を再装備した俺は

      しばらく、久しぶりの湯に浸かり人間観察をした。

       

      銭湯で前をタオルで隠して歩くやつは

      大抵身体がだらしないし

      顔から覇気が出ていないことに気がつく。

      これは偏見だけれども9割あってるはず。

       

      湯から出て体も程よく温まり

      再びシャワーを浴びた俺は

      オードリーの春日並みに胸を張り

      タオルを肩にひっかけて脱衣所に向かった。

      しまなみ街道

      しまなみ街道

      午前4時

      スパッと目を覚ます。

      目覚めが良すぎてそのままエンジンをかける。

       

      山間部の澄んだ空気に満点の星空。

      窓を開けて鼻から吸い込んだ空気が

      ツンっと沁みる。同時に更に脳が冴えわたる。

      冷たい風が頬を撫でる。

       

      よしっ

       

      目ヤニをデコピンで窓の外に飛ばし

      喉が渇いたので近くのコンビニまで車をトバす

       

      最寄りのコンビニまで40分程かかったかな

      お茶とシャケおにぎりを買い。

       

      そのまましまなみ街道に入った。

      朝陽を横目にたくさんの小さな島を見下ろしながら橋をわたる。

       

      ちょうどYouTubeで

      魂のポジティブバイブスセッション

      TEE DOZAN11 Reichi Blue Vintage

      「空』★『明日の風」〜世代とジャンルが交差するスクランブルセッション〜を流していたのだが

      歌詞が景色と心境にマッチしすぎて涙出た。

      ↑※聞いたことない人はぜひ聞いてみてね。

       

      と、同時にそろそろ布団で寝てえなあと

      体がそう言っていた。

       

      あ!そうだ!

      広島にむちゃくちゃ美人の知り合いいるわ!

       

      という事で俺は広島に向かう事にした。

       

       

       

       

       

      鮎の塩焼き

      鮎の塩焼き

      四万十川沿いを上流へと車を走らせていると

      眠気と空腹が同時にやって来た。

       

      そのタイミングで道の駅が現れたので

      今日の宿はここかな〜と車を止める。

       

      小さい町、というよりは集落。

      地元でいう鳴子温泉の様な場所に出た。

       

      ふらふらと気ままに歩いていると

      やまの台所みん家という看板がライトアップされていた。

       

      扉をあけて席につき

      ご当地っぽいものを注文

      鮎の塩焼きにヤマトエビの素揚げ

      それをダバダという栗で作られた焼酎で流し込みほろ酔いで店を後にする。

       

      四万十川の鮎には期待していたのだが

      山形で食べた鮎の方がボリュームがあって美味しかったなあ〜と思った。

       

       

      そんなこんなで車に辿り着き

      シートを倒して視界一面に広がる星空を見ながら今日も眠りについた。

       

       

      ホトンドビョウキ

      身体が心地好い疲れで充実していた。

      そりゃそうだ。

      日の出と共にサーフィンして

      スケートしてまた〆にサーフィンして。

       

      そう、これこれ

      これなんだよなあ

      脳の疲れより体の疲れが先に来るべきなんだよ

       

      脳が疲れているのに

      身体が疲れていないと寝れない。

       

      そんで寝れなくてスマホいじったり

      AV見てポコチンいじったり

      サブスクで映画見ちゃったりして

      画面から出るブルーライトや

      刺激の強すぎる映像でドーパミンがの過剰分泌により脳が覚醒してまた寝れない…。

       

      そして、完璧に疲れが回復しないまま朝が来て

      やりたくもない仕事へ行き

      週末は同じ境遇を持った仲間と

      平日の虚しさをアルコールで薄めるスパイラル

      酒を傾けては愚痴をこぼす。

       

      まあ言い過ぎかも知れないが

      俺の知っている『現代人』の大半は

      こんなライフスタイルな気がする。

      そして俺もそこに属していた。

      ほとんど病気みたいな群れの中にいた。

       

      サーフィンやスケート

      俺が週末に情熱を燃やし

      平日と言われる日を解毒する為に

      行っていた遊びが俺をここまで連れて来た。

       

      今の俺は知らない土地のコンビニで

      ほうじ茶と団子を食べながら

      うっすら眠気を感じながらも思考はクリアだった。

       

      どんどん模範解答から遠ざかって行ってる快感を感じながら今までの自分の世界の狭さにがっかりもした。

       

      お茶をもう一口飲み、エンジンをかけ

      眠気が飛んだので行けるとこまで

      車を走らせる事にした。

       

      山に囲まれ車通りのない道は

      暗闇が何処までも広がり

      世界に俺しかいなくなってしまった様だった。

      車のハイビームだけが闇を切り裂き

      まだ見ぬ"向こう側"を照らしていた。

       

       

       

       

      布岬

      布岬

      こんにちは〜

      お兄さん今日波どうだった?

       

      どうも〜

      朝イチから入ってたんですけど

      昼前までは良かったですよ!

       

      たしかに

      風強くなって来たなあ

      でもこの向きなら"あそこ"なら

      風かわして完璧なはず。

       

      え?どこですか?

       

      お兄さんスケートしてるの見てたけど

      グーフィーでしょ?

      そしたら"あそこ"は天国だね。

       

      "あそこ"とは?

       

      あー、布!布知らない?

      ローカルルールが厳しいし

      昔なんか事件にまで発展しちゃったんだけど

      あそこはグーフィー天国だよ!

      ここを抜けてもうちょい南に向かったところ!

      布岬でナビに入れたら着くはず!

       

      ありがとうございます!

      行ってみますね!

       

      はいよ!気をつけて〜!

       

      と送り出され

      ほらな!俺の人生はこんな風にデザインされているんだなあとか都合よく解釈して

      今さっき知り得たばかりの布というポイントへ向かう。

       

      海沿いの漁師町だった。

      どこか昭和や平成初期を感じさせる町並み。

       

      車を止めて防波堤を上り見渡す

       

      お〜…❤︎

       

      思わず吐息と声が漏れる

       

      岬の端から段々に

      綺麗なグーフィーが等間隔で割れていた。

       

      サーファーは15人程度

      奥に行くほど板は短く。

      手前の方でロングボーダーが楽しそうにステップを踏んでいた。

       

      ハイエースから降りて来た2人のサーファーに声をかけられる。

       

      お兄さん入るの?

       

      もちろん!

      入らないんですか?

       

      わしら今日大阪から来て

      寄ってみたんだけどローカル怖くて

      ちょっと見学しとこうかな?って2人で今話してたとこなんですわ。な!?

       

      もう片方もうなずく。

       

      ええ〜、もったいない!

      俺は入りますよ!

       

      だってあの岬の奥のバチバチに決めてる人とか

      絶対猛者やで、怖いわあ〜

       

      俺は入ります!

      でわ!

       

      生乾きのウェットスーツを再び着直し

      誰に気を使って生きてんねん!

      自分の人生やろ!とか思いながら

      玉砂利の浜辺を歩きサンダルを脱いで入水。

       

      四方を山で囲まれて

      傾き出した太陽が水面を金色に光らせていた。

      あー最高だ。

      朝から大好きなサーフィンをして

      美味しいご飯で腹を満たして

      また好きなスケートをして

      そんでまた最高なシチュエーションでサーフィンが出来てる。

       

      思わず無意識に合掌していた。

       

      特に何も言われる事なく

      何本もいい波に乗り。

       

      潮が満ちて波が小さくなって来たタイミングで

      先に入っていたサーファーは上がっていった。

       

      それと入れ替わりでさっきのハイエース大阪2人組もパドルアウトして来た。

       

      俺はニヤついた。

      あちらも笑顔で会釈。

       

      そしてこのタイミングで

      おそらく漁師町に住む小学生2人が

      おそらく親のミッドレングスでパドルアウトして来た。

      リーシュもしていない。

      小さい波で何度でもテイクオフし

      楽しそうに波に乗る。

       

      上手く乗れた時には

      ガッツポーズしたり

      時にはピースしたり

      オリジナルのダンスをしたり。

       

      金色に輝く水面に

      2人のシルエットが楽しそうに踊る。

       

      やがて太陽が山に隠れ

      5時のチャイムが鳴ると

      おそらく兄の方が海から上がる。

      弟はどうやら"もう一本"乗りたいらしい。

      兄が指笛で弟を呼ぶ。

      弟は指を一本立て"もう一本"をせがむが

      兄がいいから上がれとジェスチャーして

      弟はしぶしぶ上がっていった。

       

      2人の姿やライフスタイルを見て

      俺は羨ましく感じた。

       

      生活の中にサーフィンがあることと

      兄弟愛。遊び心の解放。その他全てに。

       

      自分も"もう一本"を待っていると

      岬の奥からパドルで帰って来ている人のシルエットが見えた。バチバチにかましていた猛者だ。

       

      2人組のせいでほんの気持ちビビっていたのだがパドルで帰って来たのは女子中学生または女子高生だった。

       

      俺は笑った。

      勝手な主観で必要以上に何かを怖がってしまうことってあるよな。

      いかんせん、怖がっているものは手に入らない。

      今日の教訓ですね。

       

      小さい波に乗り浜辺に戻ると

      サンダルがギリギリ流れそうになっていた。

      サンダルを履き直し海に向かい一礼。

       

      ありがとう、布岬!

       

      さ、次はどこへ行こうか。