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      合計

      海へ還ろう

      生見海岸

      生見海岸

      夜明け前に目を覚ます。

      まだ星が出ていた。

       

      おはよう!寝れた?

      サーフィンしたいから生見海岸向かうぜ!

       

      おはようございます

      ありがとうございます。

       

      生見海岸を目指して車を走らせる。

      サーフィン前のワクワクと仲間が増えたワクワクとで朝からテンションがいつもより高かった。

       

      生見海岸に着く。

      まだ太陽は出ていない。

      駐車場は有料だった。

      他にもサーファーが何人かいる。

       

      防波堤を登り海を見渡すと水平線からちょうど太陽が顔を出す。

       

      もうすでに海に入り波待ちをしているのが23人。

       

      しかし波はイマイチだ。

      だが朝陽に照らされた景色全てが絵になっていた。

       

      入るんですか?

       

      ヒッチハイカーが聞いてくる。

       

      いやあ、微妙だから入らないかな

      でもせっかくだから散歩しようか。

       

      2人で波打ち際を5分ほど散歩し車に戻る。

       

      海沿い走ってれば波あるかもだから

      このまま海沿いを南に向かうぜ!

       

      はい!

       

      という事で更に南へ。

       

      通り過ぎる海沿いの町並みは

      初めて来るのになぜかどこか懐かしい気持ちになった。

       

      そして何かに導かれている実感が湧いてきた。

       

      きっとこれが俺の人生なんだろうな。

       

      とりあえず昨日お風呂入れなかったし

      海で水でも浴びるか?

      てか、ヒッチハイカーとかって風呂どうしてんの?

       

      そうですね〜

      4日前に四万十川で水浴びました!

       

      え!笑 ワイルド!

       

      大丈夫ですか?僕くさかったりします?

       

      いや、匂いは大丈夫だけど

      髪がちょっとだけオイリーだね。

       

      海入りたいんですけど

      僕海パンないんですよね〜

       

      おっしゃっ!

      それじゃ海パンどっかで買って

      ついでに朝飯兼お昼ご飯食べて海で水浴びしようか。

       

      え〜最高です!

      日本一周するならやっぱ海パン必要ですよね?

      海パン何履いてますか?

       

      バギーズだよ、パタゴニアの!

      とりあえずバギーズあればいいかなあ

      ノーパンで過ごせるし。

       

      んじゃそれ買います!

      10月後半ですけど置いてますかね?

       

      OKんじゃこのまま海沿いを南下しながら

      パタゴニア目指そう!

      ググって!ナビ頼むわ!

       

      分かりました!

      お!ナビったらパタゴニアの近くに

      僕が最近食べた最強に美味しかったカツオのタタキのお店ありますよ!

       

      OK!んじゃあ昼飯はカツオのタタキじゃ!

       

      いえー!最高ですね!

       

      ふぅー!だって俺たちは"自由"だしな!

       

      色々なことがとんとん拍子で決まり

      お互い気持ちの良い奇声を上げる。

       

      わっはははっ!

       

      笑いが込み上げる

      助手席からも笑い声が聞こえる。

       

      だって俺たちは"自由"だしな!かあ

      我ながら気持ちの良いセリフだな。

       

      また笑いが込み上げた。

      旅は道連れ

      旅は道連れ

      いい予感に従い

      コンビニに入る。

       

      さあ、どれがヒッチハイカーだ?

      出来れば可愛い子がいいなあ

      でも字が汚いからきっと男だな。

      相当やばいやつじゃない限り乗せてやろう。

      ヒッチハイカーいねえかなあと口に出した途端に現れたので運命を感じテンションが上がる。

      なんて一気に考えながら店内を見渡す。

       

      あきらかに近所に住んでるであろうおばちゃんと子どもが2人。

      高校生と見るからに汚いスウェットの小汚いお風呂2週間サボってますなほぼ野生のおじさんが1人。

       

      ん〜

      この中でヒッチハイカーぽいのは

      あの野生のおじさんくらいかなあ。

      え〜しんど。乗せたくねえ。

       

      しかしトイレに2人入っている。

      それに賭けるしかない。

       

      よし、入り口のバックパックの前で待って

      誰が来ようが話しかけよう。

       

      すると2週間サボってますおじさんが

      おでんを買って外に出てくる。

       

      まさか

       

      しかしトラックに乗るとエンジンをかけて消えていった。

       

      トラックを見送りながら心の中でガッツポーズをしバックパックを観察しながら持ち主を待つ。

       

      持ち主は腹をさすりながら店から出てきた。

      すぐに話しかける。

       

      こんにちはヒッチハイクしてるんですか?

      俺、今ちょうどヒッチハイカーいねえかなあって探してたんだよね、けど逆方向かあ〜。

       

      ええ、はい。

       

      俺は宮城から宮古島目指して車で縦断中なんよね、良かったら乗る?てか、乗っちゃえよ。

       

      わはっ、行きましょう!いいんですか?

       

      おう、あたりめえよ

      俺が今1番探してたのはヒッチハイカー。

      それよりさ、腹減った

      なあ、飯食った?

       

      いいえ、食べてないです。

       

       そうかあ、とりあえず飯屋探すかあ〜。

       

      あたりさわりない会話をしながら

      車を走らせていると"めしや"という看板が光っている。

       

      もう、ここじゃねえか。

       

      2人でカレーを注文してお互いの旅の話をする。

       

      ヒッチハイカー出てこい思ったらヒッチハイカーに会えるし飯屋探してたら"めしや"っていう飯屋出て来たし俺今最強だわ笑

       

      え〜んじゃあ、俺の願いも叶えてくださいよ

       

      え?いいけど何?

       

      ヒッチハイクって結構男の人とかおじさんが多いんですよ、乗せてくれるの。

       

      ほう、。

       

      たまには同世代くらいの若い女の子の車に乗りたいです。

       

      おまかせあれ🧞‍♂️

      俺と別れるころには女の子の車に乗せてあげましょう🧞‍♂️

       

      お願いしますよー!

       

      カレーを食べ終え眠くなり

      彼はずっと野宿して来たらしいので

      近くの道の駅で一緒に車中泊をした。

       

      星がすげえ綺麗だった。

      ヒッチハイカー

      ヒッチハイカー

      僕は富山県からヒッチハイクで日本一周中。

      今日でたしか40日目くらい。

       

      室戸岬にて日の出と共に起床。

      この日は前からおすすめされていた

      むろと廃校水族館へ行くことに。

       

      看板がなかったら普通に学校だなあ〜。

       

      階段を上がって廊下を歩く。

      手洗い場に魚泳いでた、斬新。

      教室にもたくさんの展示があった。

      ウミガメとか小魚とか教室ごとに違う魚がいて面白かった。

      外に出ると25mプールも水槽になっていてサメもいた。

      学校をこんな形で再利用しようと思う発想力すごい。

      面白い場所なのでぜひ行ってみてください。

      一通り見終えて水族館を後に。

       

      近場に良さげな場所があったのでヒッチハイク。目的地は徳島県。

       

      やっべ。室戸市交通量少ねえ

      本当に少ない。

      ましてや徳島県に行く人なんてもっと少ない。

      信じて待ってたら、おじさんが停まってくれた。しかも徳島ナンバー。

       

      徳島入り口の海陽町の住民らしいおじさん

      この人もとりあえず乗せるタイプらしい。

      助かりました。ありがとうございました。

      長く滞在した高知県ともお別れ。

      絶対にまた来る。沢山の思い出ありがとう

      そしてこんにちは徳島県。

       

      時刻は夕方。

      とりあえず野宿できそうな公園を探す。

      その途中でおじいさんに声をかけられた。

      どうやら、ひ孫と歳が近いらしい。

      おじいさんからは応援と共に深い話を沢山聞かせていただいた。

      やっぱ年重ねてると話の深さが違うなあ。

       

      おじいさんと別れた後、お腹が痛くなったのでコンビニに駆け込む。

      辺りはもうすっかり暗くなってしまった。

      さてどうするかと思いながらコンビニを出たら、目力の強い誰かがバックパックをまじまじと見ている。

       

      ヒッチハイクやってるんですか?

      俺、今ちょうどヒッチハイカーいねえかなあって探してたんだよね、けど逆方向かあ〜。

       

      聞けばその人、宮城から宮古島を目指して車で日本縦断してるんだとか。

       

      話したらめっちゃおもろそう。

      乗りました。逆方向やけども。

      もうなんかよくわからないオーラが出ていて

      着いて行きたくなった。

       

      なあ飯食った?

       

      いいえ、食べてないです。

       

      僕が答えるとその人は秒で車を走らせた。

       

      そうかあ、とりあえず飯屋探すかあ〜。

       

      と言いながら。

       

      それから2人で旅の話とか色んな話しながら

      真っ暗な海岸線を走らせているとあった。

      しかも"めしや"って名前の飯屋。

       

      2人で大爆笑しつつ、ここしかねえ!ってことで行ってみることに。

       

      とりあえず2人ともカレーを注文。

       

      彼曰く、カレーは幸せをカタチにしたものらしい。

       

      めっちゃ美味い。

      満足感に包まれて、あとは寝るだけ

      野宿のつもりが車中泊させてもらえることになった。

       

      翌日サーフィンするそうなので近くの道の駅で寝ることに。

       

      待てよここって...ただいま高知県。

      美波町

      美波町

      ぼんやりと自分に備わった方向感で

      生見海岸を目指す。

       

      風まかせ

       

      って言葉が似合ってきた気がする。

       

      町を横切り

      田んぼを横切り

      どんどん進む。

       

      陽も落ちてきた頃には低い山に囲まれていた。

       

      ここはどこ?

       

      しかし道はどうやら一本しかないので

      更に進む。

       

      しばらく走らせると

       

      美波町 と看板が出てきた。

       

      美しい波の町か

       

      名前に惹かれて更に進む。

       

      いい加減運転に疲れたし

      真っ暗な道でどこに進んでいるのか

      わからなくなってきたので

      近くのコンビニに車を停めて休憩。

       

      お茶を買いにコンビニに入ろうとすると

      入り口にバックパックとスケッチブックが置いてある。

       

      "ヒッチハイクで日本一周中"

      "徳島方面"

       

      面白く生きてたら、面白い出会いがある。

       

      早速かあ〜。

       

      いい予感がした。

      ナルトトランクス

      海鮮丼を食べ終え

      南を目指す。

       

      徳島かあ〜。

       

      あ!そうだ!

      ナルトトランクス寄って行こ。

       

      前々から気になっていたのだ。

      気になった理由は何かの雑誌で目を引いたからだ。

       

      このトランクスを履いてサーフィンしたいなあと直感的に思った。

       

      元々スクール水着などを製造するメーカーとして、1975年に創業した『山口縫製』。

       

      その2代目として家業に就いた山口輝陽志さんが興したサーフトランクスのブランドが『NALUTO TRUNKS』。

       

      ブランドを立ち上げた山口さん自身も「頭の中にはサーフボードを持って、海に行くことしか考えていなかった」という大のサーフィン好き。

       

      ブランドを立ち上げて2年は収益ゼロというが、その存在は人づてに伝えられる。かなり早い時期からファッションやサーフィンなど全国紙でも頻繁に取り上げられ、またその品質がクチコミでも広まり、有名アパレルショップなどで販売されるなど、人気のトランクスメーカーとなった。

       

      NALUTO TRUNKS』の特徴は長時間海で過ごしてもストレスなく過ごせるよう細部まで気を配った縫製は職人の心意気。

      そしてサーフボードと海、サーファー自身になじむよう計算して作られたデザインは、とても洗練されて見えた。

       

      つまり"ホンモノ"ということだ。

       

      こんにちは〜

       

      こんにちは〜

       

      サーフィンとスケートしながら日本縦断中なんですけど前から気になってて寄ってみました。

       

      なるほど!

      あと20分ほどしたら代表が戻りますんで

      お待ちください!

      彼もサーファーなんできっと話合いますよ!

       

      代表の山口さんが到着してからは

      案の定サーフィンについて小1時間盛り上がった。

       

      ミッドレングスなあ

      バレてほしくなかったなあ

      俺たちみたいなおじさんはこっそり

      7.0〜くらいので乗りたいからなあ〜笑

      乗れなきゃ意味ないしなあ

      体力も落ちるし、最近はスケボーで骨折ってしまって我慢出来なくて久々に入ったら

      やっぱ上手くできなかったもんね。

       

      いずれ宮城か宮古島遊び来てくださいよ。

       

      そだなあ、俺の夢って言うか

      目標って言うか

      死ぬまで日本中のサーフスポットでサーフィンするってのがあるんだけど

      福島から北は行ったことがないんだよね。

       

      ならぜひ!

       

      いやあ、たまにお前みたいな面白い奴がひょろっと現れるんだよなあ笑

       

      いや、どうも笑

      いい出会いでした。

       

      面白く生きてたらなあ、面白い出会いが絶対ある!これは間違いないぜ。

       

      本当、そのとおりですよね。

       

      一応海パンの採寸だけしてもらい

       

      色々落ち着いたらオーダーしますね!

       

      あいよ!日本縦断頑張って!

       

      という事でナルトトランクスをあとにする。

       

      "面白く生きてたらなあ、面白い出会いが絶対ある!これは間違いないぜ。"かあ

      気さくでいい人やったなあ。

       

      宮城か宮古島でオーダー会開けたらいいなあ

       

      宮城だったら"短い夏、お気に入りの海パンで過ごしませんか?"

       

      宮古島なら"何気ない日常に特別を。"かな?

       

      とかぼんやり考えながらアクセルを踏み

      次の町へ。

       

      待ってろ、生見海岸。

      信号待ち

      信号待ちで

      なんとなく屁ぇこいたら

      近くのトラックがほぼ同時に

      クラクション鳴らした。

       

      なんかちょっと嬉しい

      世界一デカい屁ぇこいたみたいで。

       

      今、俺世界一。