サーフボードは運送会社営業所止め送料無料!
0 Cart
カートに追加されました
    の商品がカートに入っています。
    カートの中に1の商品があります。
      合計

      海へ還ろう

      信号待ち

      信号待ちで

      なんとなく屁ぇこいたら

      近くのトラックがほぼ同時に

      クラクション鳴らした。

       

      なんかちょっと嬉しい

      世界一デカい屁ぇこいたみたいで。

       

      今、俺世界一。

      ウズパーク

      ウズパーク

      ナビをウズパークに設定し

      鳴門海峡を渡る、横目に渦潮を眺めながら。

      ありがたいことに今日も快晴だ。

       

      ウズパークとは日本きってのSkateBoardブランドEVISENの監修のもと[日本で一番美しいスケートボードパーク]をテーマに作られた無料で滑れる日本一大きなスケートパークだ。

       

      到着するともうすでに何人か滑っていた。

       

      おはざーす!

      うーっす!

       

      軽く挨拶を交わして

      自分の好きなラインを流す。

      想像力次第じゃどんなラインでも楽しめる最高のパークだった。

      やはりスケートパークはスケーターが監修した方がいい。

       

      ストリートとボウルプールが上手に融合されていてしかもボウルプールはゴリゴリのプールコーピングだ。

       

      初心者〜上級者どんな層のスケーターの好みにも対応でき、なおかつ見渡しがよく一つになっているのでそれぞれのスタイルがそれぞれに影響を与え合う気がした。

       

      気がつくと自然にセッションが始まっていた。

       

      おにいさんサーファー?

       

      はい!なんでですか?

       

      いやいや滑るスタイルが!

       

      なるほど!サーフィンもします〜!

      てかあの出っ張りどう使うんですかね?

       

      ん〜どうだろ?

       

      パークの作り手の意図を汲み取るように

      また数人でセッションが始まる。

       

      程よく滑り時間は正午になろうとしていた。

       

      いやあいいパークですねえ

      この辺のサーファーはどこで入ってるの?

       

      2リットルの天然水を飲みながら俺が訊ねる。

       

      ん〜俺が友だちについて行って前やったのは

      生見かなあ、生見海岸!

       

      生見海岸?

      ありがとう!そこ行ってみます。

       

      調べて見ると生見サーフィンビーチと出てくる。

       

      ちなみにこの辺になんかご飯屋さんありますか?

       

      ここ出てすぐに海鮮丼ありますよ

      ほら、あそこ!

       

      んじゃあそこで食べて

      あとは生見海岸目指しますわ!

      ありがとう、また!

       

      握手をしてパークを後にする。

      地元のことは地元の人に訊ねるのがいい。

       

      ググるのはその後でいい気がする。

      知識の他に本質的な交流ができるし

       表面的な事の更に1枚下にあるリアルに触れれる気がする。

      慶野松原海水浴場

      慶野松原海水浴場

      陽が昇る前に目を覚ます。

       

      車から降りて海を見ながら深呼吸&背伸び。

       

      頭が冴えてる。

      旅を振り返る。

       

      名古屋、京都、大阪、神戸

       

      とスケートしながら抜けて淡路島。

       

      この旅は無計画であり

      気分でとりあえず南に向かっているのだが

      島に着いた瞬間空気の流れが変わった。

       

      名古屋〜神戸は人工的な美しさや快適さに溢れてはいたが何かに追われていた。

       

      何かとはなんやろ、

      気がついた、ああ時間だ。

      俺ではなく皆が時間に追われている。

       

      時間に追われている人の空気が

      感染して時間という概念を必要としない

      俺にさえ伝わって来ていた。

       

      都会は向いてないわ

       

      島のゆるい空気が好きだ。

       

      何より空が広い。

      陽が昇りだす。

      空の一部を思いっきり鼻から吸い込む。

       

      涙が出る。

       

      でも泣いたのではなく、

      朝陽が眩しかっただけだ。

       

      さて、次は徳島か。

      待ってろ、徳島。

      南あわじリフレッシュ交流ハウスゆーぷる

      南あわじリフレッシュ交流ハウスゆーぷる

      しばらく夕焼けの中を走り

      近くの砂浜で車を降りて

      夕焼けが沈み切るのを眺めていると

      散歩中のおばあさん2人に話しかけられる。

       

      あらあ、お兄さんラッキーだよ。

       

      こんにちは〜どうも〜どうしてですか?

       

      私たちは毎日ここを散歩してるんだけどね

      こんな綺麗な夕焼けは久しぶりだねえ。

       

      へえ〜確かにむちゃくちゃ綺麗。

       

      じゃあねえ、達者でね〜

       

      はーい!おばあちゃんも達者で!

       

      たわいない会話だったが

      気持ちがほっこりした。

       

      俺も将来的には海の近くに住もうと夕陽を見送りながら誓い。

       

      陽も沈みきったので温泉をググる。

       

      ゆーぷる と出てくる。

      お!これだな。

       

      すっかり暗くなった田舎道を走しらせ

      ゆーぷるに到着。

       

      さっと着替えを済ませて

      温泉に入る。

       

      まずシャワーを浴びていると

      周りには

       

      おじいちゃんが2人と

      子どもたちが10人ほど

      あとはお父さん3

       

      聞こえてくる会話の内容的にどうやら近くのキャンプ施設からの帰りらしい。

       

      いいなあ、俺もいずれ子どもができたら

      キャンプとかに連れ回す親父になりてえなあ

       

      なんとなく見わたす

      すぐ露天風呂に目を奪われる。

       

      なんと露天風呂には

      滑り台とうんてい、ジャングルジム

      しかもうんていの下は流れるプールになっていた。

       

      俺以外の家族も露天風呂に驚いていた。

      がふいをつかれた子どもたちは遊んでいいのか周囲を気にして大人しくしている。

       

      最初は皆ゆっくり浸かっていたが

      そんな大人しい雰囲気をぶち壊す男が現れた

       

      そう、俺だ。

       

      まず流れるプールを流れ

      うんていをして、滑り台を全力で滑りおり水しぶきをあげる。

       

      と、今までおそらく我慢していたであろう子どもたちが一斉に遊び出す。

       

      なあなあ兄ちゃん勝負しよ!

       

      おお、いいぞ!

      でも滑り台で勝ち負けってどうするん?

       

      ん〜わかんない!

       

      わかんないんかい!

      んじゃ水しぶきが1番デカいやつが勝ちじゃ!よーいスタートッッッ!

       

      いえー!きゃー!

       

      と子どもたちと遊んでいると

      お父さん達もニヤニヤしながら混ざってくる。

       

      パパがんばれえ〜!子どもたちがおのおののお父さんの応援を始める。

       

      気がつくとおじいさんも滑り台を登り出していた。

       

      "楽しいカオス"

       

      散々はしゃぎきり皆でゆっくり浸かって

      軽く挨拶をしてゆーぷるを後にする。

       

      いやあ我ながら先陣を切れたことを誇りに思った。

       

      きっと誰しもが"キッカケ"を待ってる。

       

      どこにいても誰かの"キッカケ"になれる人でありたいと思った、大小関わらず。

       

      近くの海水浴場に車を停めて

      しばらく星を眺めコンビニで買ったビールを飲み

      そろそろヒッチハイカー現れてもいいぞお

      とほろ酔いで呟き眠りについた。

       

      波の音が心地よかった。

       

       

      Justin Bieber ft. Chance The Rapper『Holy』

      Justin Bieber ft. Chance The Rapper『Holy』

      お昼寝をして酔いが覚めたところでさらに南を目指す。

      天気はすこぶる良い。

       

      あー波ねえかなあ〜…

       

      Googleマップで波が立ちそうな場所を探す。

       

      お!ここならワンチャンあるかもしれんな

      行ってみよ!

       

      なんとなく目星をつけた場所に向かう。

      向かう最中にイザナミイザナギの神社が出てきた。

      淡路島は日本神話では一番最初に作られた島なのだ。

      導かれたかのようにそこで旅の願い事をし

      さらに南を目指す。

       

      目的地に着いたのだが残念なことに

      波は無くむしろ面ツルで淡い透明な海原に

      太陽が沈みかけていた。

       

       

      車から降りて背伸びをする。

       

      ああ、ずいぶん遠くに来たもんだなあ

      この景色や心境を誰かと分け合いたいなあ

      映画イントゥザワイルドのクリスの気持ちがわかった気がする。

       

      防波堤の上をしばらく歩きながら

      海を眺めていた。

      視線を下に向けると何やら落書きがある。

       

      "locals only"

       

      お!なるほど!

      やっぱここが波が立つのか!

       

      にしてもダセエ落書きだな。

      海は誰のものでもねえよ。

       

      なんかムカついた俺はその落書きにションベンをかけてやった。

       

      車に戻り夕陽に向かって走り出すと

      ちょうどジャスティンビーバーのホーリーが流れ出した。

       

      That the way you hold me, hold me, hold me, hold me, hold me
      Feels so holy, holy, holy, holy, holy…

       

      って歌詞の部分が

       

      じゃあ、海を見よう見よう見よう見よう…って聞こえるのは俺だけか?

       

      とりあえずこのまま海沿いを走らせようと思った。

       

      海に沈む夕陽を見ながら。

       

       

       

       

       

      人間の本体

      人間の本体

      いいか人はな

      心が本体なんよ

       

      肉体はそりゃあ歳を取る

      でもな、心だけは錆びるなよ

       

      どんなに歳を取ろうが

      真ん中だけは輝かせろよ。

       

      目を覚ましたばかりの俺に

      錆びついた照明が話しかける。

       

      んう〜ッッッ!

      背伸びをして気まぐれに窓から吹き忍び込んだ潮風を吸い込むと照明は無言になった。

       

      動くかあと言いつつも

      地ビールで乾杯した俺は運転が出来ないので

      ダビデ像やらなんやら見ながら

      近くの川沿いを散歩し海に出て

      フラフラと砂浜に出た後にいつのまにか気持ち良くなり居心地の良いサンシャインブリッジの中でお昼寝をしていたようだ。

       

      にしてもいい夢を見た気がする。

      真ん中だけは輝かせて生きたいね。

      なんせ、心が本体らしいからな。