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      合計

      海へ還ろう

      明石海峡大橋

      明石海峡大橋

      ということで

      眠くなる前に出来るだけ移動してたいので

      なんとなくで南へ向かう。

       

      神戸の芸術的に造り込まれた街並みを通り越して須磨海浜公園沿いをさらに南に進む。

       

      渋滞してきたが夕暮れの街並の中

      電車とすれ違う。

       

      嗚呼、俺はこの旅で何人とすれ違うのかなあ

      いや、今まで生きてきて何人とすれ違って来たんだろうか。

       

      とかぼんやり考えながらも

      さらに進む。

       

      周りはすっかり暗くなり腹も減って来たし

      ちょうど左側に温泉が出てきた。

      大蔵海岸海水浴場の横にある龍の湯だ。

       

      駐車場に車を停めビーチを散歩する

      となりにあるBBQ施設がだいぶ賑わっていた。

       

      温泉施設内に入りまずは腹が減ったので

      馬刺し丼とタコの唐揚げ、枝豆と大ジョッキを注文しテラス席で明石海峡大橋が様々な色にライトアップされるのとその周辺の夜景を見ながらいただく。

       

      景色も料理も俺を満たしてくれたが

      やはり1人ではもの足りない。

       

      満腹になり温泉へ向かう

      温泉もだいぶ賑わっていた

      お湯は赤サビの様な色をしていて

      色の濃さ別に何種類かあった。

       

      露天風呂からまた明石海峡大橋を眺める。

       

      綺麗だなあ

      おっしゃ、明日あれ渡ろう。

       

      温泉から上がり

      リラックスエリアにて適当に漫画を読みながらヨギボーにかこまれて爆睡。

       

      深夜2時前に起きて車に戻り

      いざ、淡路島へ。

       

      エンジンをかける。

       

      するとこんな曲が流れ出した。

       

      夜から朝に変わる いつもの時間に〜
      世界はふと考え込んで 朝日が出遅れた〜

      なぜ悲しいニュースばかり
      TV
      は言い続ける〜
      なぜ悲しい嘘ばかり
      俺には聞こえる〜!

      Oh
      荷物をまとめて 旅に出よう〜!
      Oh
      もしかしたら君にも会えるね〜!
      JUMP
      夜が落ちてくるその前に〜
      JUMP
      もう一度高く JUMPするよ〜!

       

      思わずニヤける

      忌野清志郎に応援されてる気がした。

       

      とりあえず橋渡ってしまおう。

      朝日すらまだだが、夜が落ちてくるその前に。

      原池スケートパーク

      原池スケートパーク

      コンビニの駐車場

      窓から両足を出したまま朝を迎える。

       

      う〜、おはよ、俺えええ〜

      ワハっ、この格好で寝てたんか。

      とりあえずお茶飲もう。

       

      おにぎり2個とほうじ茶を買い

      そのまま駐車場で食べる。

       

      汚ねえ駐車場だなあ〜

      ゴミが散乱していた。

       

      そのまま原池スケートパークへ向かう

       

      おおーだいぶ本気じゃねえか

      大抵、県や街に任せたパークてのは

      くそなものやイマイチなもの

      ちょっと惜しいものが大半なのだが

      ここは持て余すほどに完璧だった。

       

      受付を済ませヘルメットを借りいざパークへ

      思いのほか大きく深いボウルがたくさんあり

      ニヤニヤが止まらない。

       

      本気なモノってなんでも人の心を動かすよなあ

       

      滑る前から既に楽しい。

       

      滑り出すとキッズスケーター達が寄って来る

       

      なあにぃちゃんこれできる〜?

       

      これ見ててえ?

       

      これすごいやろ?

       

      やってみて?

       

      なあなあなあなあ俺とも遊んでえ!

       

      一緒に滑ろや!

       

      なあ、ちんちん見てえ!

       

      おう、なかなか見込みのあるチンポやな

      でもしまえよ。

       

      ガハハハハ!

      わかった!しまう、しまう!

      だから滑ろうや!

       

      大阪の子ども達はむちゃくちゃ懐っこいし

      コミュニケーション能力が高い気がする。

       

      最後にみんなでこれまたちょうど良い

      スクエアが2つ繋がったようなボウルに

      ドロップインしトレイン。

       

      なあ、にいちゃん楽しかったなあ

      日本縦断したらまた来る?

       

      ん〜わからんけど。

       

      なんで?楽しかったやん!

      どこ行くの?

       

      宮古島!

       

      なんで?

       

      なんでかあ

      俺にもよくわからんけど。

       

      あほやんか!

      なんでようわからんとこに行くん?

       

      知りに行くんじゃ

      あとは流れなんじゃないかな

      よくわからんけど止まれないんよ。

       

      ドロップしたちゅーことやんな!?

      うちの弟も最近ドロップ出来るようなったで

      最初はビビってたんけどあとは流れやわ。

       

      そう、それ!ドロップしたんよ。

       

      気いつけてな!

      最後にちんちん見るぅ?

       

      お前は見せたがりやな

      おう、ありがとう!

       

      子ども達とハイタッチし別れを告げる。

       

      あ!お前だけはちんちん触ってない方の手でタッチしろよ!

       

      あ!?どっちでも触ったわ!

      ガハハハハ!

       

      まあ、じゃあな!

       

      駐車場を出る、見えなくなるまで手を振る。

       

      左折して坂を登りふと窓の外を見ると

      ママチャリの後ろにチャイルドシート付けて

      ゆるい上り坂を顔をしかめ

      額にアオスジ浮かべて必死に漕ぐお父さんと

      そのシートに腰掛け

      呑気に鼻くそほじってる子どもが見えて

      幸せだなあって思った。

       

      さて、たこ焼きでも食べて

      南を目指すかあ。

       

      大阪のクソガキたちは

      "クソガキレベル"が他より高く一味違った。

      クソガキに言わせると

      俺はどうやらドロップしたらしい。

      あとは流れやわなあ。

       

      一休さん

      とんちで有名な一休さんは亡くなる直前に

      弟子達に「この先、困ったときに開けないさい」と一通の手紙を遺された。

       

      数年後、

      本当に困り果てた弟子たちが手紙を開けると、中には「大丈夫。心配するな。なんとかなる」と書かれていたそうな。

       

      まあ、なんとかなるよなあ

      一休さんは正しいわ。

      コンビニの駐車場

      コンビニの駐車場

      一休み、一休み〜とは言ったものの

      なんか自分の中の勢いというか

      アドレナリンというか

      大好きなスケートと温泉で火照った身体は

      まだ寝ることを拒んだ。

       

      さあ、どうしようか

      原池行くかあ〜。

      夜のうちの方が道路も空いてるし

      距離稼いでおきたいしな。

       

      と言う事で原池公園スケートパークを目指す。

       

      綺麗な夜景が通り過ぎ

      どんどん都会へと入り込んでいく。

       

      深夜に到着した大阪の街は

      なんというか賑わっていた。

       

      テキトーな駐車場をみつけて車中泊するかあ

       

      が、なかなか見つからない

       

      あーどうしよ

       

      とりあえず原池公園スケートパーク近くの

      コンビニでお茶を飲んでそのまま窓から足を出して寝た。

       

      大阪の夜はパトカーも救急車も

      サイレンの音が多かった。

       

      おやすみ〜。

      上方温泉一休京都本館

      上方温泉一休京都本館

      おーここかあ

      雰囲気は最高にいい感じだ。

       

      階段を登り暖簾をくぐる

      温泉の匂いがする。

      食事スペースを横目に奥へと進む。

      久々のスケートで足に疲れを感じていた

      脱衣所で服を脱ぎ扉を開ける

      温泉独特の曇った柔らかい光が目に入る。

       

      匠の手掛けた手捻り信楽焼の一人用陶器風呂

       

      世界初超微粒子ミストサウナ

       

      背もたれから静かに流れ落ちる美人の湯

       

      木の香りに包まれるスタジアムサウナ

       

      高濃度炭酸泉

       

      中はなかなか広く露天風呂も充実していた。

       

      露天風呂に寝そべり

      紅く色づくモミジ越しに夜空を眺める。

      色々な思いが込み上げる。

       

      気がつくと半分寝ていた。

       

      最後にミストサウナに入り

      海に入ってないしなあ〜とか

      わけ分からん自分の理屈で身体に塩を塗りたくる。

       

      内湯のシャワーで流し着替え

      自販機で炭酸水を買い外に出て風に吹かれる。

       

      ああ、気持ちよかったなあ〜

       

      なんとなく一休さんをググる。

       

       

      一休宗純


      天皇の血を引いているといわれますが

      権力が大嫌いで持ち前の頭の良さで

      権力者をやりこめます。

       

      彼の人生は

      人間の本質をありのままに見ようとする一生でした。

       

      ほえ〜、一休さんも"向こう側思想"だったんだなあ。

       

      急がない、急がない

      一休み、一休み〜。

      そうだ 京都、行こう。

      そうだ 京都、行こう。

      名古屋港で車をフェリーから降ろして

      天気の良さにすこぶるテンションの高かった俺は右足をアクセルから離すことが出来なかった。

       

      ひぃ〜やっふぅッッッ!

       

      色々なモヤモヤはあったが

      空がこんなに晴れてる

      晴れやかに行かな申し訳ない。

       

      ナビも何も設定せず

      とりあえず南に向かう。

       

      空よ、今日もありがとう!

      見てろよ、俺は今から移動するど、ガハハハ!

       

      しばらくすると京都大阪方面と

      看板が出てくる。

       

      そうだ 京都、行こう。

       

      聞いたことあるキャッチフレーズを

      ニヤつきながらつぶやき

      いざ、京都へ向かう。

       

      京都が近づいて来たので

      ケータイを取り出す。

       

      京都 スケートパーク

       

      調べるといくつか出て来たが

       

      『鹿の壺』お!

      聞いたことあるな

       

      でも腹減ったな

      宇治で本場の宇治抹茶

      抹茶蕎麦、湯葉、団子、ぜんざいで

      胃袋を満たしていざスケートパークへ。

       

      ほうここが鹿の壺かあ

       

      なかなかヘンタイよりの

      プールコーピングゴリゴリのパークだ。

       

      こういうの大好きだ。

       

      そこでひたすら滑っていると

      スケーターが2人現れた。

       

      むちゃくちゃかましてますねえ

      お兄さん宮城から来てはりますの?

       

      !?

       

      宮城ナンバーだし!

       

      はじめまして〜

      ああ、そうです

      日本縦断中で!スケートとサーフボード積んで!

       

      ほえー

      なんかロマンあるなあ〜

       

      その後も夢中でセッションを繰り返し

      技を決めても転んでも板で地面を鳴らし

      奇声を発しながら讃えあう。

       

      お互いの熱量が昂って行く。

       

      そろそろお開きムードというか

      スケーターが出し切った後の賢者タイムが

      3人を襲う。

       

      ふう

      いやあセッションっていいですねえ

       

      いや本当に。

      首痛めてるし全然若くないのに

      熱くなっちゃったねえ

       

      いやあ熱かった

      スケートやっぱいいなあ

      ちなみにお2人はおいくつですか?

       

      俺が47でこっちが52

       

      え?全然若い!

      てか、目が少年!

       

      いやお兄さん程じゃないけど笑

       

      負けてられねえなあ

      だいぶ汗かいたんで温泉行きたいんですけど

      この辺どこかありますか?

       

      ん〜一休さんの温泉あるな!

      そこ行ったらいいわ

       

      あと明日、大阪行く予定なんですけど

      おすすめのスケートパークありますか?

       

      大阪かあ、大阪なら原池やな

       

      助かりました

      温泉も原池も行って見ます!

      でわ!ありがとうございます!

      またどこかで!

       

      日本縦断楽しんで!

       

      パンッ!グッ!

       

      スケーターのあの挨拶をして

      車に戻り汗で濡れたTシャツを着替えながら

      俺は思った。

       

      47才と52才かあ

      まだまだ余熱ありやなあ

      負けてられねえなあ

       

      エンジンをかけ

      窓を全開にし星が出てきた空に熱唱する。

       

      このまま僕は〜

      汗をかいて生きよ〜う

      あああああ〜いつまでも〜

      このままさ〜ッッッ!

       

      今の気持ちにピッタリだった。

      おっしゃあ、一休さんの温泉へ向かうかあ〜♨️